ミステリー小説 読後の一言(あ行作家)

我孫子武丸

8の殺人
読後の一言 「薀蓄語るに値しないトリック」 ★★
第1の殺人はトリックがすぐ分かり興醒め、第2の殺人は偶然の要素が強過ぎ。最後の謎解きでミステリー小説の薀蓄を語られるのは鬱陶しいだけ。舞台となった建物の間取りについては建築探偵舎に面白い考察がある。
メビウスの殺人
読後の一言 「ユーモア小説としてはそこそこ」 ★★★
ユーモラスな速見三兄妹シリーズ第3弾。ミステリアスな展開も、犯人逮捕のために仕掛けた罠がリアリティ乏しく脱力。氏の代表作「殺戮にいたる病」の試し書きのような一冊。

綾辻行人

人形館の殺人
読後の一言 「そりゃないでしょ」 ★
「館シリーズ」の第4作目。「十角館」「水車館」「迷路館」の前3作が存在しているからこそ成立するストーリーなのだが、前3作を読んでからだとがっかりすること必死の一冊。まぁ、本作は飛ばして第5作目「時計館」に進んでも全く問題ない。

伊坂幸太郎

アヒルと鴨のコインロッカー
読後の一言 「期待が大き過ぎた」 ★★★★
「これ凄いよ」と聞かされ続けてから読み始めると、往々にして「ん? それほどでも無かったのでは?」となってしまう。これもそんな不幸な作品の一つ。それでも後になってじっくり思い起こしてみれば、描写とプロットの秀逸さに気付かされる。さすがと言わざるを得ない。
死神の精度
読後の一言 「見事な短編風長編小説」 ★★★★
軽妙なタッチで描かれる死神。死神の目を通して描かれるリアルな人間の生き様。ひとつひとつ異なるストーリーを積み上げながら、最後に物語を一つに纏め上げる驚愕のプロット。文句なしの傑作。ただタイトルはやや疑問が残る。
重力ピエロ
読後の一言 「重みに欠ける」 ★★★
ミステリーとしては不発。半分読み切った辺りで筋が読めてしまうのは如何なものか。文章は軽妙で読み易いのだが、扱うテーマに対してやや軽過ぎる感あり。
魔王
読後の一言 「アイデア倒れ」 ★★
念じた言葉を相手が必ず口にするというちょっと風変わりな特殊能力を、『魔王』『呼吸』という2つのストーリーで綴る奇抜な構成。残念ながら、ただそれだけの小説。
陽気なギャングが地球を回す
読後の一言 「痛快娯楽ギャング小説」 ★★★★
キャラの立った登場人物が陽気に事件を起こし、軽快に事件に遭い、そして痛快に事件を解決する。随所に散りばめられた伏線を回収する一気通貫の寄せが心地良い。気楽に読める至極のエンターテイメント作。
陽気なギャングの日常と襲撃
読後の一言 「無理矢理感否めず」 ★★★
魅力的なキャラは前作通り。しかし前半と後半で明らかに物語が分断されていて、前作のようなテンポ良さが影を潜めたのが残念。本編だけなら星2つだが、ボーナス短編にほろっとさせられ星1個プラス。

乾くるみ

イニシエーション・ラブ
読後の一言 「えっ? どういうこと?」 ★★★★★
どうってことのない青春小説。正直言って読み続けるのが苦痛な青臭いラブストーリーも、ラスト2行で突然様相が激変する。この一冊に出会うために僕は生きてきたんだ(大袈裟?)という衝撃の一冊。読後のねたばれ解説は【ゴンザの園】が詳しい。
リピート
読後の一言 「終盤失速」 ★★★
現在の記憶を持ったまま10ヶ月前の自分に戻れるとしたら。。。よくあるタイムトラベルものも乾くるみにかかれば実に設定が細かい。ミステリーの要素もふんだんに散りばめられ、スリリングな展開に期待は煽られっぱなしであったが、残念ながら結末は辻褄合わせの感が否めない。
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ynk.jpミステリー小説 読後の一言あ行作家
2009.3.22公開, 2009.10.12追加
ぐ〜たらだんな